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[ss]真冬の夜の夢? 8

お待たせしました。
真冬の夜の夢? 完結です。



上官部下時期? ←???
県展後、革命前(12月末)

* * * * *



「夢ってことにしとくか?」
「え!?」
「お前は多分、無意識で動いてたんだな。あれを夢だと思ったってことは、あれは、リミッターが解除された笠原だったってことだろ? 願望ってほどではないのかもしれんがな・・・」
「願望?」
夢と思っていた内容を思い出してみる。
ダメだ!思い出したらダメだ!
穴があったら入りたいとはこの事で、郁にはこの恥ずかしさには耐えられないようだった。

「まぁ、しょっぱなから、あれじゃあな・・・」くすりと笑う。
「言わないで下さい!!!」
「今のその状態がリミッターが掛かったいつもの笠原だ。こっちのほうがしっくりくるな」
真っ赤になって目が潤み、恥ずかしさに耐えるその姿。これが何かやらかした時のいつもの笠原だ。ま、恥ずかしさに耐えるか怒っているかのどちらかだが・・・。

頭をくしゃくしゃ撫でながら「あっちの笠原も魅力的だったが、こっちの笠原のほうがいいな・・・」
もう言わないでください。。。虫の鳴くような声でささやく。
だが・・・堂上は話を続ける。

「俺は、この関係を続けたいと思うのだが、笠原はどうだ? その部分も夢にしたいか?」
「い・・・いいえ! 私も続けたいです!」
言ってしまった後にはっとしたのは、大胆な発言をしたとでも思ったのだろう。

それで、どうするか・・・。
小牧と柴崎は俺達の事を知りたがっていると思う。
今晩はこのことについて、柴崎からの査問が開始される所だったしな。
「査問!?」
寮共同の会議室に呼び出しされていた事を告げる。
「あ、、、私が見た夢の事を話しちゃったからでしょうか?」
「いや、今朝方朝帰りした事と忘年会の時の事でだと思う。まぁ、その夢を語ってしまったのは・・・・どうもこうも・・・」
「あ、でも、詳しい内容までは・・・」
「あぁ、そこまで話をされたら、俺はもうあの場所には帰れない・・・・」
「はい、恥ずかしくて、言えませんでした。。。それで柴崎は余計に怒っちゃって・・・・」
「何か言ってたのか?」
「えっと・・・『あんのエロ教官! やっぱり笠原に何かしたんじゃない!!!』って」
エロ教官か・・・・まぁ、送り狼にもなったし、何かしたのも事実だからな。
堂上的には犯罪になる所はひとつもないのだが、郁が夢だと思っていたとしたら、結構キワドいものがあるのでは・・・微妙に不安になったが、一応、肯定だけはしとくか。

「笠原、お前が夢を見たって思ったのは全部本当だからな。。。」
「あの・・・訊いてもいいですか?」
「どれの事をだ?」

郁は数秒いや数分悩んだが思い切って訊いてみることにしたらしい
「変な事なんですけど、妙に頭に残っちゃってて・・・」
「だから何だ?」
「あ・・・」
「あ?」
「あおあざ・・・・」
ぶほっっっっっっ
何を言うかと思えば、それか!?
確かに、今朝つけられたばかりの物だからな。記憶には残っているだろう。
「確かに残ってるぞ・・・・」

郁は目を逸らし、何かに耐えていた。
郁は口を抑えて堪えている。
もしかして笑っているのか!?

「おまえがつけた痣だろうが!」
おまえには入隊当初からいろいろとつけられてきたが、あんな所に痣をつけられるとは夢にも思わないぞ。

郁はすみませんでしたと平謝りだったが、まぁ、後処理せずにそのまま寝てしまっていた自分が悪いだろうと話を畳もうとした。
すると笠原は「いえ、あぁいう場面で寝てしまった私が悪いんです」
酒が入って疲れてたら寝てしまうもんだ。郁の反論はむなしく、堂上に話を畳まれてしまった。


「笠原は何も言うな。
おまえから言う内容じゃないし、おまえの同意があるとはいえ、俺が仕掛けた事だからな。
もう一度確認するぞ。
俺と笠原は付き合い出したってことでいいのか?」
「それは・・・彼氏・彼女の関係ということでしょうか?」
「それ以外の付き合いだったら上官と部下だな・・・今までと変わらん」
「私でよろしければ!付き合っていただけるなら、願ったりなお言葉です!」
堂上からは笑みが漏れる。

「よろしく頼むな。郁」
名前!?
ぼんっと音がしそうなくらい、郁は赤くなり、
だが、今まで以上に幸せそうな顔をして
「はい、こちらこそ、よろしくお願いします」と返して来た。

「やっぱり、夢じゃなくてよかったです」
そういう笠原は最上の女の顔だった。


* * * * *

一方。一応会議室に集った2人。

「お呼び立てして申し訳ありません。小牧教官。実情が判らない以上ここでこうしててもしかないかもしれませんが・・・」
「踏み込むレベルの話じゃないとは思うんだけど、柴崎さん的には踏み込みたいんだよね?」
「ほっとけって言われて、ほっといたはいいんですけど、どうも笠原の動向が読めなくて・・・いつもはダダ漏れ娘がですよ?」
「確かに怖いくらいに『普通』なんだよね・・・柴崎さんは今朝の笠原さんみてどう思った?」
「どうって。初の朝帰りをしたらしいのに、普通に目覚めて、普通に用意して、普通に出て行ったので不気味でではありましたよ。何かあったらこうじゃないとは思いますが、だって、酒を飲まない笠原が朝方帰って来たのに反応がないっておかしいですよね?」
「俺にも会ったんだよ・・・今朝」
「え??」
「2人して帰って来たのにあってるの。朝の5時半過ぎに」
「なのに? あの状態なんですか?」
「そ・・・だからね。気になったんだよね。俺も・・・2人の問題って言えば、そうなんだけどさ。周りが口を出す問題でもないのは判ってるんだけど、どうも笠原さんの様子がね。普通なんだけど、普通じゃなくて怖い」

柴崎は少し考えて、意を決して小牧に相談してみる。

「他言無用に願いたいのですが・・・本当は私が口に出す話でもないんですが・・・笠原の・・・恥でもないでしょうが、あまり人には聞かせられない話だと思うんですけど・・・」
「それって、俺が聞いちゃってもいいの?」
「話が進まないんです。これを言わないと」
「う~ん。かいつまんで言える事?」
「あ~それはもう簡潔に表現できます。堂上教官をばっさり切るだけの話ですから」
「あ、堂上が切られちゃうんだ・・・」
「まぁ、教官は仕方ないでしょう・・・」
「えぇ~仕方ないで片付けちゃうの?」
「加害者だからいいんじゃないですか?」
「加害者なんだ。やっぱり」
「やっぱり?」
「まぁ、あの忘年会でそれらしい雰囲気・・・・というか、形跡を残して現れたからね。彼は・・・」
「あぁ! じゃあ話しても大丈夫ですね」
「そこの話?」
「はい。この間、忘年会の後の笠原が見たというそれはそれは幸せだという夢の話を聞かせてもらったんです。堂上教官にあれこれされて、、、自分はとても幸せだったと。。。」
「それって・・・」
「話的には大人な関係までは行ってませんでしたが、彼女的にはそれでも『イヤらしい夢』をみるイヤらしい子なんだそうです」
「うわっ笠原さんって・・・」
「まぁ、純情乙女なのは確かですので・・・そりゃあもう」

「あれ? それって夢だと思ってるんだ」
「そうなんですよ! 夢だと思い込んじゃってるんです。だから普通にしてるんだと思われます」
「でも、夢でも、そういう事しちゃったら、笠原さんの態度おかしくなったりしない?」
「そういう事ありました?」
「夢でかどうかはわかんないけど、変な思考にたどり着いて、勝手に堂上避けたりってのは今までに何度かあったよね?」
「はぁ、そういえば、ありましたね。勝手な思考・・・」

「あ、そう言えば、今朝って戻ってからまた寝てたんだよね? 笠原さん」
「はい。目覚ましで起きなかったので、私が叩き起こしましたよ」
「ねぇ、それってさぁ、今朝の朝帰りも夢って事になってるんじゃ・・・」
「あぁ、はい。その可能性というか、そう思ってる節が見られたので、堂上教官とご飯を食べに行くと出て行った娘に『そこらへん、正直に話して確認してきなさい』って言って出してきました」

くくくっ
ダメだ。おかし過ぎる。。。
いや、でも、そういうこと全部夢にしちゃう笠原さんって・・・・
あ、ダメだ。腹ツリそう。。。。

「朝帰りの夢の内容は・・・」
「聞いてませんよ。それはそれは真っ赤な顔して口に出せないって叫んでましたから・・・」
「ごめん。聞いた俺が間違ってた・・・」

「しかし、それが夢でないと確信したら、笠原さんは面白くなるのかな?
その前に、ちゃんとくっついたのか? あの2人。何か事が先に来てるように見えるんだけど・・・。」
「そこの確認はとれてません」
「柴崎さんは怒ってる?」
「確かに、こうなるとは思ってましたが、堂上教官がこういう動きをするとは思ってませんでした!」
「まぁ、俺もそうかなぁ・・・ただ、この後はあっちから話を振ってこない限り、こっちからは手を出さないことにするよ。柴崎さんからいろいろと話聞けたし。俺が聞いたらいけなかったようなのも聞けたし」
「私は送り出した時の話がありますから、一応は訊いてみます」

2人は少しだけ納得して会議室を後にした。


* * * * *


食事は終わった。
外泊はとってきたが、別に帰ってもいい。
点呼には充分間に合う時間だ。

さて、どうしたものか。
外泊をとってこいとはいったが、昨日いや今朝の今だし。
だが、夕べや今朝の事は夢だと思ってたんだよな。
大胆な郁もよかったが、いつもの郁だったらどんな反応をするんだろう。。

不埒な考えが浮かび上がる。

酒を入れないで、その雰囲気に持って行けるのか、自信はないが、
意思の疎通は出来ていると思いたい。

いや、俺も男だし。そう言うもんだということを郁には・・・通用しないか。
考えながら歩いてはいたが、ふと足を止める。
「教官?」
覗き込む郁の顔を見ると、どうしても夕べの事が思い出されてしまう。。。
「郁、あの・・・」
「はい? なんですか? 教官」
うわぁ~そんな純粋な眼差しを俺にむけるな。。。今、俺はおまえに不純なことを考えていたのに!
こんな俺の葛藤をもろともせず
「今日は外泊とってきてますけど、この後どうしますか? 飲みにでも行きますか?」
俺が、ホテルに行きたいといったら、どんな反応をするのか・・・・心拍数が上がる。
「ホテルに行きたい。ついて来るか?」
「ホ・・・ホテルですか!? あの・・・」
「そういう事だ」
こういうことで赤くなるのはデフォルトだ。
この様子だと断るかな・・・。
「行きます。教官とだったら・・・・」
やっぱり、大胆だな。。。

これも夢落ちにしてくれるなよと願いながら、昨日とは違うホテルへと向っていった。


* * * * *


翌朝5時過ぎ。昨日よりも早い時間に戻って来れた。

が、やっぱりそこには小牧がいた。
『いるなよ、おまえ!』
内心噛み付きたかったが、抑えた。

郁の様子が昨日とは違ったから・・・・。

「あ。。。お。。。おはようございます。小牧教官。今朝は早いんですね!?」
「うん。おはよう。。。今日も元気だね・・・」
「は・・・・はい。。。では、失礼します」
逃げるように女子寮へと戻って行った。

小牧は安心したようで「あれが普通の反応だよね? 堂上?」
「おまえは、、、あれじゃあ笠原がかわいそうだろ・・・」
「それで、堂上は?」
「あ・・・あぁ、正式につきあうことにはなった・・・な」
「順番逆じゃない?」
「否、逆じゃないんだよ。本当はな・・・」
「え!? そうだったの? もしかして、夢のせい?」
「おまえ、その話どこで!?」
「夕べ、会議室に柴崎さんに呼び出されたんだ」
柴崎か・・・どこまで漏れてんだ?
「じゃあ、、、その・・・」
「忘年会の時の裏はとらせてもらったよ。あの時は形跡を見付けてたからね」
「あ・・・あぁ・・・」
「昨日、今日と?」
「それは言わなきゃいかん話か?」
「ま、その反応で判るけどね。よかったじゃない? 堂上。長かったね」
「なが・・・おまえ!?」

そういうと小牧も自室へと戻って行った。
戻りしな「でも、今日は公休日なのに、なんでこんなに朝早くに戻って来たのさ・・・」
そう言いさっていった。
それは、2人で戻って来る所を誰かにみつかるのが恥ずかしかったからなんだが・・・。
堂上はこれ以上他の誰かと遭うのは勘弁したいとさっさと自室へ戻った。


郁が部屋に戻ると柴崎も起きていた。
「おかえり」
「た・・・ただいま! 起きてたの?」
「まさか! 起きたのよ。早起きしたの。あんたは今日公休でしょ? 早くに帰って来たわね」
柴崎の読みは間違ってなかった。
2人は2人で帰って来る所を誰にもまだ見られたくないだろうと予想した。
付き合い出したという話はどこにも出回ってないのだから。
それなら、夕方に戻って来る事はない、早朝に戻るだろうと予想して、帰って来るのを待っていたのだ。

郁は部屋着へと着替える。
またも無防備に。
「あ~~~。もうやだやだ。あのエロ教官。見せつけるように。痕つけないでよね」
「え? 痕?」
「あんた気付いてなかったの?」ここにもここにも・・・指で痕をなぞる。
「えぇ~~~」
「もしかして、つけたて?」
「え? え? いや・・・その・・・」
「はぁ~あ。とうとう、笠原も女になったか・・・」
「え? 女って元から・・・」
「そういうことじゃなくて、処女を卒業したかってこと」
「しょ・・・・・!!!」

「おめでとう。よかったわね。体大丈夫?」
「あ、うん。ありがとうでいいのかなぁ。体は平気だよ。ちょっとだるいけど・・・」
『だるい・・・』それはまた。。。体力馬鹿の笠原を怠くさせる程とは・・・。

「付き合うってことでいいのよね? まさか体の関係だけってことはないでしょうね?」
「あ、それはもちろん! っていうか、どうも、忘年会の後の時にそういう話ではあったみたいなんだよね。実は・・・」
「あはぁ? 忘年会って・・あぁ、あんたが夢にしちゃったからか・・・」
「う・・・うん。。。」
「それは堂上教官も気の毒だったわね」
「うん!」
元気に応えた郁はお昼まで寝るね。と自分のベッドへと潜り込んだ。

安らかな寝顔だ。すっと眠りについた。
すかさず、携帯を取り出し、写真をとって、彼の人へとメールを出す。

『今しがた、眠りについたかわいいかわいい娘の寝顔を贈ります。
私の大事な娘をよくもあっさりとかっさらっていただき、内心穏やかではありませんが、この娘の幸せそうな寝顔で帳消しにさせていただきます。』

怒りと嫌みをたっぷり乗せて送ったメールの返事はかなり早く届いた。

「すまなかったな。ありがとう」

はんっ
何よ何よ何よ! 余裕かましちゃって!
私がすんなり笠原を渡すとでも思っているの!?


こうなったものは仕方ない。まぁ、望んでいた事ではあるし。
笠原が幸せならそれでいいわ。

柴崎は業務がある。
いつもよりも少し、いや大分早いが、食堂はもう開いている時間になっていた。
柴崎は自分でも気付かないうちに大きなため息をつき、
朝食をとりに部屋をでていった。



fin.



これで終わりです。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
こちらはRにしませんでした。
内容表現がちょっとあるけど、、、ま、いっかみたいな。。。

夢・・・リミッター解除の郁! 今後、この郁が出て来ることはあるのでしょうか。
堂上さん的には失敗したかもしれません(笑)リミッターが掛かった郁ちゃんは完全純粋培養純情乙女ですからね。


また、Rが書きたくなったら、こっちにアップしますね。
今度は、止まっている「耐えうるは、君がいるから」を書き出します・・・
今晩はあげれないと思います。。。
もう少々お時間くださいませ。

よろしくお願いします。

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