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パラレル 愛の劇場 [BL] [ss]好きだけど言えない 2


嫉妬する小牧。。。。
って変? 変だ。変しかない。。。
でも・・・・。


時期 戦争あたり 

* * * * *

郁と手塚が特殊部隊に配属が決まり、来週から奥多摩特別演習が2ヵ月に渡り行われるという通達が来た。
「この季節が来たね。しかも、今回は新人2人を連れていく事になるなんてね」
「意外か?」
「まぁ、手塚はね、文句無くだろうけど、笠原さんがね。どう考えたって隊長の趣味・・・」
「んな訳あるか!! それだったら、俺も推薦なんてしとらん!」
「どうだか?」
「お前、それマジに俺に向って言ってるか?」
「まぁ、彼女の身体能力は確かに女子にしてはずば抜けてるけどね。それをもっとハッキリと見せてもらうよ。奥多摩で」

まさか、小牧からこういう目で見られるとは思っていなかった。
特殊部隊配属決定の時には、玄田隊長や進藤三正と共に、笑いながら「これは、笠原さんに特殊部隊に入ってもらって」なんて事をぬかしていたくせに。実際に来るとなるとこれか!?

いや、小牧にも何か考えがあるはずだ。
あいつはこんな小さな男じゃないはず・・・。
そう、思いたかった。


郁は、同期の手塚に何のかんのといびられながら、女子ながらに立派について来ていた。
さすがに、他の隊員と同じようにとはいかなかったが、女子にしては、ついて来れたほうではなかろうか。

リペリングの見事さは、小牧も舌を巻いた。
「へぇ~・・・初めてとは思えないキレイさだね・・・」
しかも、ヘリからのリペリングだ。塔と違って、足場が揺れるし、ロープも揺れる。
そんな中、見事な降下と着地を見せた。
堂上に「文句なしだ」と言わせるほどに。

上から見ていた小牧も「あれは、文句なしだね・・・」と呟いたのを、残っていた手塚は聞いていた。

男集団の中で1人の女性。
ただ、ここの特殊部隊員達は紳士が多いのか、下品な事も言うが、大抵は郁にやさしかった。
訓練では容赦はしないが、それ以外では、みな、郁に手を貸してくれた。
テント張りもそうだ。
基本自分のテントは自分で張るのだが、郁は1人で自分用のテントを張らねばならなくなり、やはり無理があった。
他のメンバー達は、3人用、5人用テントなので、数人ではる。
郁は2人用テントを1人で使うため、1人で張っていた。
1人でつかうからとはいえ、旧式のテントだ、最新の物と違って、1人で張るのは大変難しい。
周りで張り終わったメンバー数人が手伝ってくれる。

「ありがとうございました」
「コツは解ったか? 次からは手伝わんぞ」
手伝ってくれた先輩隊員達は、厳しさも含む言い方をする。
「はい、頑張ります」
元気に返事する郁に対して、小牧が苦笑しつつ
「まぁ、これは2人いないと張りづらいことこの上ないから、誰かに手伝ってもらいなね」
とフォローをいれてくれた。
「はい、ありがとうございます。小牧教官」

郁は小牧のやさしさに触れながら、今までの錬成時代の時との違いにちょっとびっくりしていた。
あの視線は勘違いだったのだろうかと思えるくらい。

実際は、小牧から郁に対する嫉妬心が和らいだ事が最大原因だ。
こういっちゃなんだが、結構単純なヤツである。

『基本、小牧教官ってやさしいよね・・・堂上教官の嫌みったらしさと違って・・・』

だが、それはちょっと間違った認識だった。
それは、熊の着ぐるみでのことである。

「熊が出たぞ~」
その一言の後、手塚のなんとも情けない悲鳴のような声が上がった後、今度は郁の所に行くのだが、
郁の眠りは深かったらしく、手塚の情けない叫び声は夢に近い認識でしかなかった。
「笠原のテントのほうに向ったぞ!」
その先輩達の声で目覚めた郁は・・・
「熊か!?」の一言で、着ぐるみを着た先輩を殴り飛ばした。

殴り飛ばした相手が熊の着ぐるみで、先輩であった事はすぐに解った。
玄田以下先輩達全てが笑い転げている。

その様子の一部始終を小牧はビデオに収めていたのである。。
女子隊員の寝姿をビデオに残すというのは問題ではなかろうか、そう数人に突っ込まれたが、小牧は
「彼女は女性だからと特別扱いするつもりはありませんよ? 前からずっとこのイベントは行われていて、全員の熊の襲われシーン時の対応を残して来てるんですから」
と平然と答えた。

だが、男と女じゃ違うだろ!? と先輩達には突っ込まれはしたものの、郁のこのビデオをプレミアがつくほど男子
内で人気となった。
資料的なビデオを男子側で回すというのはどう考えたって、おかしい。
「小牧、どうして、笠原の資料ビデオが男子側でまわされてんだ!」
「えぇ~、俺まわしてなんてないよ? 資料ビデオはちゃんと、資料室の一角に収納したんだから」

勝手に誰かが持ち出したってのか!? それこそ大問題だ。

この問題は結局、上のほうにもバレ、このビデオを見たという数名の男性隊員と管理不行き届きという事で、ビデオを管理していた先輩が処罰を受けた。
「お前があんなのを撮らなきゃ、こんな事にはならなかったんじゃないのか? 小牧」
「そんな事言ったって、これ、男性隊員では普通にやってることだよ? 笠原さんが女性だからって、それをしないのは不当じゃないのか?」
「だからといって、寝姿だぞ? しかも・・・」
「堂上も見たんだ」
「隊長から見せられたんだ!」
「ちょっとは興奮した? 気になる女の子の寝姿」
「んな訳あるか!!」
「そぉ? 結構マニアックだよね・・・彼女・・・当たり前なんだけどさ、みんなと同じ、迷彩ズボンにクロのタンクトップだろ? そして、豪快な寝姿」くくく・・・
「おまえ、何が言いたい?」
「堂上、お前が一番喜ぶかなって思ってたんだけど・・・」
「俺にはそういうので喜ぶ趣味はない」
「趣味ねぇ・・・笠原さんはお気に入りなくせに・・・」

だから、違うといってるだろうが!!

ここが、会話なんて筒抜けな奥多摩の宿舎だということを忘れてはいまいか、
今の会話を等の本人に聞かれていたら。

幸い、時間も時間だったので、笠原に聞かれることはなかったが、隣の部屋にいた先輩達には筒抜けだった。
トントン
「堂上、小牧、お前らそういうのは武蔵野に帰ってからしやがれ、ここではおまえらの会話丸聞こえだ・・・」
忠告しに来てくれたのは、緒方だった。
「すみません、緒方副隊長、うるさかったですね・・・」
「いや、うるさいというより、会話の内容が適切じゃない・・・特に小牧、おまえにしちゃめずらしく、剣のある言い方だな。だが、あれだと笠原を愚弄してるぞ」
「そんなつもりはありませんよ」
「だが、周りから聞いてると、セクハラだ、あれは・・・」

俺もそうは思っていたが、あえて言わなかった。
だが、それを緒方は言いに来てくれたのだった。
上の者として、忠告・・・してくれたのだ。
「すみませんでした。今後気を付けます」
「いつも状況判断は忘れない小牧がめずらしいな・・・そんなに笠原の事気にしてたのか?」
「気にしてるのは堂上のほうですけど・・・」
「あぁ、そうだが、話の内容からすると、お前のほうが笠原を気にしてるように思えたぞ? 小牧」
「意識してない訳じゃありませんから・・・」

内情を知らない者にすれば、それは、明らかに郁の事が気になっているとしか取られないだろうが、
内情を知っている堂上からすれば、それは、小牧の嫉妬心だということがはっきりと伝わっていた。

どうしたというんだ? 小牧。
おまえ、本当にそれだけの器だったか?
毬江ちゃんを守る姿はこっちもほれぼれするほどの男っぷりを見せるというのに、
今のおまえは女々しくもある。
何が不満なんだ?

風呂に入っていた手塚も戻って来た。
班で一つの部屋を使っているからだ。
例外として、笠原は独り部屋を使っていたが、ここは寮ではないので、行き来出来る。
出来はするが、笠原の部屋に誰かが行くことも、郁が誰かの部屋に行くことも未だなかった。

手塚が戻って来ると、小牧はいつもの小牧に戻る。
その様子の変化に気付いたのは、緒方で、堂上以外の人間が気付いたのは初めてだった。
緒方が堂上に耳打ちする。
「小牧はどうしたんだ? 手塚が戻る前と全然雰囲気が違うじゃないか・・・」
「どうしてだか、わかりません。あぁいうヤツだとは思えないんですが・・・なぜか、笠原のことになると、途端にあんな風に見方が狭くなるんです」
「まるで、笠原に対して嫉妬でもしてるかのような・・・そんな様子だったな」
苦笑して堂上を見ている緒方だった。が、自分の意見が的を射ていたなんて、本人は気付かなかった。

堂上は苦笑するしかなかった。
緒方副隊長が一見しただけで、わかったんだ。誰が見ても、今さっきまでの小牧の態度は嫉妬心でしかなかったのだ。

これは、どうしたもんかな・・・・。

堂上は心底悩む羽目に陥っていた。


* * *


またも、ちょっとした事件が起こった。
笠原が夜の散歩と称した外出が、それだけでは済まなかった。

そう遠くまで行っていないはずの笠原が戻って来ないのだ。
携帯も持っているはずだが、連絡がとれない。

先遣隊として、手塚が行くことになった。
最初の目撃証言から、森の先にある広場方面に向ったのまでは解ったのだが、それ以上の意見は出て来なかった。
「笠原~どこだ~、おまえ、どこまで人に迷惑かけりゃ~すむんだ~」
手塚の呼びかけは、心配の色が見てとれた。

宿舎から数キロ離れた花畑の近くから「てづか~ここ~」という声が聞こえた。
ふと見ると、花畑の脇は土が抉られ、落ち込んでいた。
地滑りを起しているようで、郁はそれに巻き込まれたらしい。

笠原を発見した事、地滑りに巻き込まれている事。本人は元気らしいが、足元が悪く、助けにいけない事などを伝えた。

「なんでまた、こんな夜にそんな所まで行ったんだ? あいつ・・・」
「俺が昼間、笠原さんに花畑がある事を教えたから・・・かな・・・昼間は演習があって、見に行けないからね。夕方からでも月明かりでも充分明るくて、キレイな所があると・・・」

おまえ! わざとか!? 危険箇所があったのを確認しているにも関わらず、そんな所にいかせようとしたり。
それも嫉妬のなせる技なのか?

堂上としては、イマイチ小牧の言動が把握出来ないでいた。
だからといって、小牧をここから外そうとは思っていない。
外されるとしたら郁のほうだ。

だが、笠原が女性だということと、これからの特殊部隊では、その郁の存在はデカくなって行くだろうことは想像できた。
だから、笠原も時既に特殊部隊唯一の女性隊員である郁の適性からすれば、特殊部隊からはずすということは、ココしばらくないだろうことも想像できたのだった。

「小牧、お前が笠原救出に行ってこい、それはお前の義務だ」
そうなることが想定できていたのか、小牧は文句も言わず、救命セットを持ち、手塚もいるはずの、花畑の所に到着した。



続きます。

すみません。。いつもより短いです。
眠いってのもありますが、これ以上書いてても、内容がおかしくなっていくばかりで、ダメダメなので、
続きは明日ってことにさせてください。

  
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