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パラレル 愛の劇場 [BL] [ss]好きだけど言えない 3


えっと・・・・ごめんなさい。。。
鬼畜ったよ。小牧・・・。
何がどうして、こうなった?


郁×小牧 ←

時期 戦争あたり 

* * * * *

いや、実際に俺もどうにかしてると思う。
堂上が笠原さんを気にしていることなんて昔から解っていた事。
あの辛そうな査問さえも、彼女の姿があったからこそ乗り越えられたと何かの飲み会の折りにぽろりとこぼしたのを聞いた事が有る。

彼女は堂上にとっては特別なんだということは解っている。
解っていたが、このもやもやとするこの気持ちはなんなんだろう。
取られるなんてそんな安っぽい感情ではないはずなのに・・・。

彼女のキャラクターのなせる技か、俺がそんなレベルにまで落ちたのか・・・。
彼女を苛めたくなる。
彼女が歯を食いしばってついてこようとするあの姿が・・・きっと堂上を引きつける。
堂上は普通にしているように見えるかもしれないが、俺からみたら、微妙に違うのがわかっている。

その微妙な違いを見付ける・・・見られる喜びを俺は知ってしまった。

こんな感情は危ない物でしかないことは解っている。
自分でも解せないこの危ない感情は笠原さん限定だ。
笠原さんに仕掛けないと、堂上は動かない。
まるで、堂上のスイッチ。

地滑りを起こした花畑の横の樹木にロープを縛り付け、自分も下に降りる。
顔が青ざめた郁が身体と脚に樹と土をかぶり、動けないでいた。
手塚が同じロープで降りて来ようとするのを制し、一旦宿舎に戻り、他にもメンバーを集めるよう指示した。それと担架を。
樹と土を取り除き、身体の具合をさぐる。

「脚は折れてないみたいだね・・・どこか痛い所はある?」
「いえ、滑った時に少し足首を捻った感じがありましたが、痛みはそんなにないです」
樹や土が乗っていたせいで、脚の感覚が今の所なくなっているだけで、本当は痛そうだ。
腫れている。
「ごめんね、笠原さん。俺がこんな所を教えなきゃ・・・こんなことにはならなかったのに」
これは心底思っていた事。
悪い事をしたなと反省していた。
「謝らないでください。折角教えてもらったキレイな場所で、ほんとステキだったのに、私の不注意でこんな事に・・・」
「いや、地滑りする危険箇所がすぐ脇にある事を忠告してなかった俺が悪いんだ・・・すまない」
寝かせたままだと体温を吸い取られるからと郁を起こす。
起こす時に脚に負担をかけないように、身体を密着させてから上半身を起こした。
災害訓練時に人命救助もやるが、それにも同じようなものがあったと郁は思い出していたが、小牧の密着度はそれ以上だった。。。
郁はそのことに気付かない。
焦る笠原さんを期待していた小牧は作戦をもう一段階進めた。
毛布で郁を包み、座った自分の上に座らせ、抱きかかえたのである。
「結構長い事、この状態だったんでしょ?」
「あ、はい。夕方、陽が沈む前にここに来てたんで・・・」
「すっかり、冷えてる」
小牧は大きな熊のぬいぐるみでも抱きかかえるように、毛布でくるんだ郁を抱っこしていた。
抱かれている郁は・・・
「こ・・・小牧教官!?」
ものすごい吃り様だ。
「あっためないとダメだよ?」
いや、その、、、近いです!!!! 顔とか!!!!
芋虫状態の郁を自分の脚の上に乗せて抱きかかえ、自分の頭は郁の肩の上に乗せ、それこそ全身で包み込むようにしていた。
完全にぐるっと毛布で包まれている郁は身動きが取れない。
小牧の思うがまま? といった所。
「小牧教官」
「ん? なあに?」
やっぱ近い! 息が首にかかるぅ~~~
「あの・・・私、何か教官の意に添わない事をしましたでしょうか?」
「なぜそう思うの?」
「えっと・・・なんとなく」
「なんとなくじゃ言えないなぁ」
「え!? やっぱり何かしましたか!? 私!!!」
「で、どうしてそう思うの?」
「えっと・・・何となく苛められているような・・・ほ・・・ほら、この状態だって・・・あの・・・近過ぎませんか?」
「近過ぎるかなぁ・・・全身であっためようとしてるだけなんだけど・・・」
「いや・・・あの・・・ほら・・・息がかかるほどの距離って・・・」
「緊張する?」
「こんな経験ないんで!」
「ふ~ん・・・ないんだ・・・」
ちゅ~・・・ちくっ・・・
え? ・・・
「な・・・・なにしたんですか? 小牧教官!?」
う~ん。知ってる人は知っている・・・印? つけてみたんだ。

「小牧!」
「おそい!」
は!?
「笠原さん完全に冷えちゃってるよ。早く担架下ろして、虫もいるし」
・・・虫ってもしかして、さっきの・・・・
あれは、教官が!
降りて来た堂上と手塚が郁を担架に乗せ、上に上げる準備をする。
暗がりでよく見えないが、確かに虫がいるようで、笠原の首筋に1つ赤い跡がついていた・・・。
でも・・・これって・・・・
ちらりと小牧を見ると、表情が笑っている。
いつもの顔とは違う。。。

笠原を上にあげ、運んでもらう。
もしかすると病院に運ばなければならないかもしれない。
手塚を先に行かせ、堂上と小牧はここに残った。

「小牧、笠原に何した!? あの跡、虫じゃないな?」
「ん? ちょっと・・・悪戯?」
おまえ! 小牧の襟元を締め上げる。

「おまえ、何でそんな事するんだ。セクハラで訴えられでもしたらどうする気だ」
「ん~・・・それはそれ? 俺も笠原さんのこと気に入ったし」
「気に!?」
「別にいいよね? 堂上の想い人ではあっても、彼女って訳ではまだないし・・・まぁ、彼女のエピソードから考えると相思相愛な訳だけどさぁ、誰かさん自分の正体明かさないし」
「・・・・・・・」
「何か文句ある?」
「変な事はするな」
「は~い。『変なこと』はしないよ」


一応、念のため笠原は病院に担ぎ込まれ、検査してもら、異常がないことが確認され、治療だけして、奥多摩に戻って来た。
「よかったね? 笠原さん。何ともなくて」
「はい。ありがとうございました。小牧教官。温めてもらってたのがよかったみたいです。風邪ひきかけてたって・・・」
「そ? それはよかった」

郁がお礼を言って去ろうとしていた時
「そういえば」
と小牧がさりげなく呟いた。
「笠原さんってさぁ、堂上のこと毛嫌いしてるよねぇ」
「私じゃなくて、あっちが私のことを嫌ってるんだと思います!」
その言い方だと、笠原さんは嫌ってないってこと?
「だって、私だけ扱き方が明らかに違ったんですよ!? 錬成期間って・・・小牧教官も見てたじゃないですか・・・」
まぁね。堂上のお気に入りの子がどんなものなのか、あの頃から特殊部隊にとの話題には登ってたからさ、興味を持って君のことを観察させてもらったよ? 確かに体力にバカがつくくらい、男顔負けの体力と運動神経はしてるけど。
やっぱり女の子だよね。。。

ふっと自分の萌えポイントがアップしたのが解った。
あぁ、『堂上』が気にして、男っぽいのに、妙に女の子の部分が見え隠れすんだ・・・この子。
要するにギャップ萌え?
そして、ウブだろ?
あぁ、堂上にこの部分が伝わったら・・・でも、あいつは頑固だからなぁ・・・
やっぱり先に俺が・・・・

ふるふるっと頭を振った。
「どうしましたか?」上目遣いでこちらを覗くその仕草は、笠原さんの癖なのだろうか、よくみかける。
すっと両手を後ろに組み、上体を傾けてこちらを下から覗き込むように見上げる。
たぶん、彼女の身長が高い事の影響かもしれないな。
無意識に下から覗こうとするのかもしれない。

だが、この仕草、彼女によく似合っている。
そして、かわいいと思える。

すっと両手を郁の肩に延ばして、くいっと抱きしめた。
「こ・・・小牧教官!?」
「このまま、聞いてくれる?」
こくこくとまるで人形のように頭を立てに振る。抱き合っているので、顔の表情はお互いに見えない。
「ねぇ、俺と付き合わない?」
「へ?」
ものすごく間抜けな返事に思わず笑いそうになるが、頑張ってそのまま続ける。
「堂上対策とかも教えることできるよ? 俺なら」
「えっと・・・すみません。その付き合うってのは・・・」
「俺の彼女にならない?ってこと。 あ、なんならこの奥多摩限定でいいよ?」
「なんですか? それは・・・」
「だって、笠原さんって憧れの人がいて図書隊に入ったんでしょ?」
「あ・・・それ!」
「ほら、彼氏とかいたらさ、その憧れの人に告白する時に邪魔じゃない? だからさ、この奥多摩限定でもいいんだ? どぉ?」
「あの・・・今まで、彼氏とかっていた事ないんで解らないんですけど・・・・どうしたらいいんですか?」
「そうだね。ま、やっぱり彼氏優先だよね? 何事にも・・・」
「仕事よりも?」
「あ、それはそれ・・・俺、仕事に支障きたすのだけはやらないよ。あ、笠原さんの事故は俺が招いたようなもんだけど・・・」
「あ、あれは、私のミスなんで、小牧教官は気にしないでください。何ともなかったし」
「どぉ? いろいろ教えて上げられると思うけどな・・・」
「えっと・・・よく解ってないですけど・・・一応、奥多摩限定ってことでなら・・・よろしくお願いします・・・」
くくく・・・奥多摩限定。そこは譲らないんだね。
「よろしくね」
抱きしめていた肩をちょっと緩め、笠原さんの顔を見た。
彼女のウブさは天下一品っていうのかなぁ。
ゆでダコ並みに真っ赤だ。

ちゅ・・・
ひゃっ・・・

思わず郁自身が額を抑えた手がパチンとなった。
タイミング良く、その音に気付いたのか、堂上がこちらに向ってやって来る
「小牧、おまえ!」
「あ~、堂上、邪魔しないでくれる?」
「な・・・なにを・・・」
「俺と笠原さんは、晴れてお付き合いすることになったの! 班長にはそういうことも伝えなきゃダメ?」
「なんっ・・・・」
笠原の様子を見ると真っ赤になって、小牧の腕の中で大人しくしていた。
「そういうことなら、何も言わん。悪かったな・・邪魔して」
堂上は明らかに機嫌を悪くしてその場を立ち去った。

郁がふっと小牧の表情を覗き見た。
去って行く堂上を見る目が明らかに寂しそうで、この目は・・・・もしかして・・・・。
その視線に気付いた小牧がちょっと上から目線で、郁を見つめた。
その目は誰でもが知っている小牧の優しい視線で、さっきの寂しげな眼差しはどこにもなかった。

私の見間違い?

ちょっと心配気な表情で見ている郁に「何も心配することはないよ?」と声を掛けながら、再び額に口づけた。
ひゃあ・・。ちょっと長かったその行為に郁は腰を抜かしてしまい、
脚の怪我もあることから、そのまま、郁は小牧に部屋まで運んでもらった。



続きます。

何を考えてるんでしょうね。小牧・・・。
郁ちゃんに手を出すとは・・・。
奥多摩限定ですが、郁と小牧はカレカノになりました。。。あれ?
てか、この小牧、手出すのはえぇ~・・・。
堂上にもこのスピードで行ったものと思われます!

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